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受診順番受付
初診の方へ
今回は食物アレルギーの検査・診断と、治療・予防に関してお話しします。当院では、食物アレルギーの専門的な治療はできないため、適切な施設へご紹介をしております。
診断に最も大事なことは、ご家族や本人からお話を聞くことです(問診)。
問診内容:疑われる食物を食べてからの時間的経過、症状の重さ、家族歴、栄養方法、薬の服薬の有無など
スキンケア指導や軟膏塗布により皮膚の症状を改善させた上で、アレルギー血液検査、アレルギー皮膚検査(プリックテスト)などを行います。 確定診断は食物経口負荷試験になります。しかし、アナフィラキシーショックなど重篤な症状が誘発される可能性があるため、 緊急対応が可能な態勢を整えている施設にて施行されています。
「正しい診断の下に必要最小限の除去」を原則に、慎重に経過を見ながら摂取量を調整していくことが肝要です。 つまり、「心配だから」「念のため」という理由で過剰な除去をしない、「除去が必要なものでも食べられる範囲で食べていくことが望ましい」とされています。 しかし、学校、保育園では誤食の可能性があり、有事の対応が不十分な場合があるので、基本的には完全除去が勧められています。
経口免疫療法は医療施設にて、原因となる食物(アレルゲン)を食べさせることにより治療する方法です。 一定の効果が認められていますが、2016年のガイドラインからは一般の診療としては推奨していません。 治療の過程で予期せぬアナフィラキシーを含み重篤な症状を誘発することがあるからです。
そのため、現在は一部の大学病院などの高度医療施設を除き、経口免疫療法を積極的に行わない施設も多いようです。 また、タマゴ、牛乳、小麦、大豆などは自然寛解が期待できるので、3歳くらいまでは除去が原則だとされています。